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消化管の初期形成(CS12-CS14)

CS12-13は受精後およそ1か月に相当し、大きさは3-6㎜程度です。

●このころのステージ分類は、この時期特有の構造である体節の数にもとづいています。体節は、脊椎動物の発生の過程で、胚子の頭尾方向に一定の間隔で形成される節状の構造物です。

胚子の成長に伴ってその数が増えていき、ヒト胚子では、およそ5-6時間で1つの体節が分化するとされています。

CS12は体節数21-29、CS13は30以上と定義されています。

CS12-13は腸管の閉鎖が進み、器官原基が発生、分化する時期に相当する1。この時期に発生しているとされる器官原基は、咽頭、肺、肝臓、尿膜、排泄腔である2

消化管に多くの変化があらわれる時期であるにも関わらず、卵黄嚢の閉鎖が不充分で個体の形態を保持しにくいこと、3mm程度と小さいことから、この時期の胚子を詳細に検討した報告は少なく、特に消化管の形態については不明な点が多い。また、妊娠に気づきにくい時期であることから標本数が少なく、1個体について解析した報告はなされているが、CS12の個体間での発達の比較、解析は行われていない。

各器官原基がどの時期に分化するかを示したのがこの図です。右にいくほど時間が進み、胚子が発達していることを示します。

●体節数26で隆起、●頭側肝芽が体節数27で形成されていたのがこの位置に相当します。

大きな変化としては、●体節数27で甲状腺原基が突出していたこと、●31で背側膵芽が発生していたこと、●32で胃が紡錘型に分化していたこと、同じく32で●腸ループが形成されていたことがあげられます。

CS13-CS14において前腸、中腸、高腸からなる原始腸が形成される。