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病院などで臨床検査技師として働いている方の受験について

人間健康科学系専攻は、医療職の分野に貢献することが重要な使命の一つになっています。そのため、同分野で働いている方々が大学院に入学しやすいようないくつかの制度があります。

■ 修士課程

社会人特別選抜制度:入学時で3年以上(但し、看護科学コースの 志願者は5年以上)の志望分野に関連する医療実務経験を有する者については、申請時の手続きにより、試験の配点が変更できます。(2023年度入試より配点が変更になっています)

一 般 選 抜: 外国語(英語)100点、専門100点 、社会人特別選抜: 外国語(英語)100 点、専門 200 点

■ 博士課程

修士学位を取得していなくても、卒後の経歴(おもに研究活動)の内容によっては受験が可能になることがあります。(資格審査があります)

仕事をやめなくても博士課程に入学 できる可能性があります。

ご興味のある方は御連絡ください。

医学研究科HP内の案内ページ>>(外部リンク)

 

研究室の新しい “ゆるキャラ” です

Taiji

Haiji

4回生が新しいロゴ(ゆるキャラ)を考えてくれました。HaijiとTaijiです。

総合医療科学コースへ再編されました

病理学研究室は、総合医療科学コースへ再編されます。臨床検査技師の方、そうでない方ともにこれまで同様、進学を歓迎致します。

病理学研究室は、平成29年度から人間健康科学科内部の組織再編(改組)に伴って、これまでの検査技術科学コースから総合医療科学コースへ再編されました。

病理学研究室では、これまで同様、臨床検査技師の方もそうでない方も同等に受け入れ、また卒後の進路も制約をしておりません。再編後も、多方面に興味を持ったユニークな学生が来られることを期待しています。

また、再編とともに下記のような制度変更があります。

1) 平成29年度入試からの入試方式の変更(特色入試、学部一括入試の導入)

2)募集人員の減員(143から100名へ)

3)入学後のカリキュラムやコース選択方法の変更等、いくつかの変更が予定されています。

再編に伴って、私たち病理学研究室が所属することになる総合医療科学の特徴などについて、よくある質問についてお答えします。>>

なお、多少、個人的な意見を交えていますので、正式な説明、案内は人間健康科学科HPを御覧ください。

 

胚子撮像のためPhoton Factoryに出張

yuki

大雪でした

2/9~2/11, Photon Factory (つくば)で位相X線CTを用いて胚子撮像を行いました。関東地方は20年にぶりの大雪でしたが、無事終了しました。得られた画像は、胚子の詳細な内部観察に使用します。

■ KEK >> ■ Photon Factory>>

胚子PF

胚子をゲルで台座に固定したところ

set

サンプルをセット中

パフェ

研究の合間のひととき

 

HomePageへのアクセスが 100,000超え!

現在のHomePageへ移行してから約3年半ですが、本日アクセス総数が100,000を超えました。多くの方に来訪していただき感謝しております。より充実した内容にしていきたいと思います。

広報第11号あとがきより

短大から4年生へそして大学院博士課程前期、後期の設立と、ここ8年あまりの体制の変化はまことに急なものがありました。そして今年度、博士後期課程は3学年がそろい、いよいよ人間健康科学系からの博士誕生が現実的になってきます。この8年の道のりは決して容易ではなかったけれども、大学院の完成という明確な目標があり、専攻全体がまとまりやすかったのは事実です。一方で、体制の急激な変化に伴い、これまで行われてきた行事、活動が、現状と合わなくなってきており、その見直しが,ここへ来て現実的課題になってきています。「紀要」、「新入生合宿研修」などいくつかの行事、活動の廃止、継続について議論が行われています。他にも、教育

、研究の場所や予算の問題、非常勤講師の問題、シーリング等、顕在化しつつある重大な問題もあります。昨年度、ここ数年途絶えていた”夏祭り”が復活致しました。こんなささやかなイベントですら、廃止、復活の紆余曲折があるという例です。いったい、博士課程の完了後、私達は、何を目標に活動をし、まとまっていくべきなのでしょうか。何を受け継ぎ、維持し、何を変えていくか、何を新しくするのが正しいのか、重大な選択の場面に来ていると思われます。私は、その決定権を担うメンバーとしての重責を、微力ではありますが全うしたいと思っています。

(広報第11号(23.6.1) あとがきより)

病理学の現状とこれからの病理学会のありかたについて

私は、現職で臨床検査技師、看護師等の医療人養成に携わっています。同僚には医師以外の様々な背景を持った方々がおられます。若輩の私ですが、こういった学生、同僚に「病理学とは…」と語る機会や、逆に、意見を頂くこともあります。僭越ではありますが、こうした環境で熟成してきた病理学の現状とこれからの病理学会のありかたについての私見を述べたいと思います。

かつて病理組織学が病気に対する研究手段として優位であった時代、“病理学教室”は多くの業績をあげました。実際、この100年間の病理学会の医学発展への寄与は偉大なものがあります。ところが、現代では科学技術の進歩により、形態以外からの解析が十分可能になりました。“病の理(ことわり)を追究する”という病理学の定義に従えば、今日、基礎医学講座のほぼ全ては“病理学”を行っていると言えます。そう考えると、“病理学教室”で行う研究と他の基礎医学教室との違いは何か、また病理学教室でしかできない研究があるのか、という疑問が発生します。病理学という教育科目があることが、病理学教室がある唯一の存在理由になりつつあると私は考えています。

本学会が確立した病理専門医制度、病理の標榜科への道筋は、病気の診断をする臨床科としての立場を築く大変な功績であると思います。病理学会会員は病理診断をする専門集団としての方向性が明確になりました。しかしそれは、一方で“病理学”研究との乖離を助長する結果になったとも言えます。何しろ医療高度化の中で病理医に課せられる責務は厳しく、たゆまない研鑽が必要ですし、一方、“病理学”の分野にはPhD等が垣根なく参入してきます。今や病理診断の傍ら行う研究では、とうてい太刀打ちできない状態にあります。

病理診断をする科としての立場の研究は“病理学”という研究の一部ではあるけれども、もはや全部ではないということを認めるべきです。例えば、肝臓を専門にする診療科は肝臓の研究をするのが普通であるように、病理診断をする科は「(病理)診断の研究」に活路を見いださねばならないのではないでしょうか。病理診断に固有の研究テーマを開発、実践—例えば形態診断が持つ曖昧さの克服、基礎技術の改良などーを積み重ねていくことで、この分野を支え発展させる研究を行う必要があります。

病理診断の現場では、医師とともに臨床検査技師、細胞検査士等の医療スタッフが働き、この分野の課題を共有しています。本学会会員が病理診断をする専門集団としての色彩を増すにつれ、こういった医療スタッフとどう協調していくかは、現場のみならず学会の運営方針にとっても現実的かつ重大な課題になるでしょう。本学会は医師の学会として発起され、多くの実績を積んできた経緯があります。しかしながら、医師以外の医療スタッフをうまく取り込んで学会運営をしていくことは、近い将来避けて通れなくなるとともに、その成否は本学会の浮沈の鍵を握ると私は考えます。

日本病理学会100周年記念誌記事(コラム記事)投稿文より一部改変

病理学の現状について-広報H20.6.30.着任の挨拶より-

 平成20年4月1日付で大阪大学大学院医学系研究科病態病理学より着任致しました。宜しくお願い致します。
京都大学にきて、まず名刺を作ることにしました。ところが困ったことに、自分の所属の正式名称が分からないのです。応募したときの公募要項をみたり、辞令をみたり、大学のホームページをあれやこれや検索したのですが、微妙にそれぞれ違うし、大学院と学部とでは名称が違う。?医療、基礎、臨床、展開学? 分野、講座、コース、保健、人間健康科学??名刺に誤りがあると大変です.印刷をためらっているうちに、名刺が本当に必要な最初の2週間位が過ぎてしまいました。そのうち学生から「4月から保健学科は人間健康科学科に変わった」という新情報を得ました。私は、大阪で送別の挨拶をするときには「京大の保健学科に行く」と言ったのに、早速訂正しなくてはならなくなりました。ようやく2ヶ月になりましたが、私は、未だに自分の所属を正確に言えないでいます。
名刺の所属には(病理)と付け加えました。
私は、理学部で「二枚貝の貝柱」の研究をし、医師として救急医を経験し、その後病理学の分野に10年間身をおいています。ですから「病理学」で教授に選ばれたことには偶発性を感じます。ところで、病院や医学科(基礎)では、病理といえば、病理診断、研究をするという生態的地位(niche)があります。つまり「私は病理をやっています」といえば、お互いに通じる安堵感があるのです。こちらへ来て、このnicheは虚栄かもしれないと思い始めています。なるほど、講義では病理学総論、各論などを担当していますが、それ以外で病理のnicheは、実は関係ないのです。また、個人的見解ですが、病理学は、衰退の危機に直面しています。病気のメカニズムを研究するという意味での病理学研究に関しては、基礎医学の分野との境界はなくなり、いずれ吸収され消滅するかもしれません。一方、病理診断は今や最先端の医療を担う上で欠かせないわけですが、この病理診断技術は、驚くべきことに細胞、組織切片を染色し検鏡するという古典的手法が、ほぼ唯一無二です。古典的手法ゆえの安定感と低コストが長所となっているともいえますが、技術改革から取り残されている点は否めません。また、診断術は人間の眼にたよる職人的、古典芸能的要素が強く、科学が入り込みにくくなっています。日本の「病理学」者の多くが研究を離れ病理診断に流れて行く現状を是認していると、「病理学は科学性がない学問である」と誤認される危険性がありはしないか。病理学は本来病気の本質を追求するものでなくてはならないのに。現在、医学科を離れて客観的に病理のnicheを見直すと、この危機的状況はより深刻に思えます。
名刺の所属に(病理)と付け加えた理由は、自分の現在のnicheを保つことによって不安を解消するためだろうと思います。私はこれからの京都大学での職務を通じて、これに替わりうる新しいnicheを確立するように努めたいと思います。
この初版の名刺、最初の2週間を過ぎたためか、なかなか減らずまだ数年は持ちそうです。次の印刷のときに(病理)を再び付け加える必要性があるどうかーそれはまた、そのときの状況で考えようと思います。